実験医学 増刊 29ー20―ステムネス,ニッチ,標的治療への理解 がん幹細胞

最近はニッチの研究も単にcytokineやケモカインだけでなく細胞レベルで同定されていますね。例えばAPC欠損マウスでの小腸に多発する癌での幹細胞ニッチが「パネート細胞」であることは有名ですよね。この冊子の総説ではCre-LoxPやRosa26などのシステムを駆使して癌幹細胞の実態に迫っています。加えて細胞の老化（cellular aging）が癌にとって時には有利に働くというSASPという概念は今後のCancer CellやNatureで論文数が増加しそうですね。兎に角、今後の癌研究を担う先生方ばかりが執筆しているので研究動向を知る上で（あと科研費書く上で）はとても役に立ちました。