精神科領域のチーム医療実践マニュアル mobiダウンロード

精神科領域のチーム医療実践マニュアル

strong>本, 山本 賢司

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によって 山本 賢司
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内容紹介 序 文 近年の精神科医療の流れの中で「チーム医療」は様々な形で展開されているが,これはある意味で必然だったと思う.数十年前の精神科病院では退院後の受け入れ施設が少なく,長期入院となって病院で暮らしている患者さんが珍しくなかった.また,総合病院でも身体科病棟における精神科医のリエゾン活動は少なく,精神科病棟か精神科外来での診療が中心であった.さらに,メンタルクリニックも数は少なく,精神疾患患者に対する訪問看護や訪問診療なども珍しいものだった.この20年くらいの間で地域にはデイケアや就労支援施設,グループホームなどが増え,精神科病院の平均在院日数は漸減している.総合病院では緩和ケアや精神科リエゾンチームなどに対して診療報酬の算定が可能となり,デイケアだけでなく,リワークや多職種訪問などを含めた多機能クリニックなども増えてきている.医療は一施設内で完結するものではなく,医療機関は機能分化をして地域の社会資源や福祉施設とも密接なかかわりをもつようになってきているのである.この地域医療の発展や医療技術の進歩により,インフォームド・コンセント,意思決定,安全管理など医療や福祉にかかわる様々な業務が繁雑さを増している.この繁雑な業務を確実に遂行していくためには,医師の力だけではなく,医療にかかわる多くの職種の力が必要である.そして,それぞれの職種が専門性を活かしながら業務にあたることはより質の良い医療の提供につながるものと信じられている.チーム医療のあり方はひとつではない.その施設のマンパワー,医療状況,患者さんや家族のニーズにより柔軟に変化しうるものである.最近の精神科医療の情勢を考えると,多職種協働によるチーム医療は今後もさらに分化・発展していくものと予測される. 一方で,実際に医療現場で働いている人たちはどれくらいチーム医療のことを理解しているのだろうか? それぞれの職種のことを理解し,意味のある治療構造を患者さんに提供できているのだろうか? 柔軟な対応ができずに,我流の方法に終始していないのだろうか? チーム医療の枠の中で働くときに,いつもこのような疑問を抱く.チーム医療が当たり前のものになればなるほど,自施設で有効な,患者さんやその家族のためになる方法をいつも探し求めなくてはいけない. 本書ではチーム医療の総論的なことに加えて,実際にチーム医療を展開している先生方に,状況の異なる7つの精神科医療チームについて,その目的や各職種の役割,具体的な内容などを詳述していただいた.初めて精神科の医療チームで働く人々や,現在医療チームで働いている人の中で自施設のあり方,自分の職種のあり方を見直したい方に参考にしていただければ幸いである. 平成28年新春 編著者 山本賢司 出版社からのコメント 精神科医療チームを理解し最大限に活かすためのテキスト 精神科チーム医療と一括りにいっても、リエゾン、地域支援、デイケアなど、求められる支援は多岐にわたります。本書はチームのアウトラインをつかみ、実践に備えるべく、領域ごとにわかりやすくまとめました。 精神科チーム医療に参加することになったら、あるいは自分たちのチームが本当にそれぞれの役割を十分に発揮できているのか疑問に感じたら、ぜひ読んで欲しい1冊です。
精神科領域のチーム医療実践マニュアルを読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
私自身は医療関係者ではなく、この本が専門職の方々のためのマニュアルだということは承知した上で、チーム医療が様々な形態の病院でどのように機能しているのか知りたくてこの本を購入した。精神科病院、クリニックでのデイケア、総合病院、緩和ケア、救命救急センター、認知症地域支援など、さまざまなケースについて詳しくチーム医療について書かれている本だった。これほど様々なスタッフが、科を越えて、病院を越えて連携していることを今まで知らなかった。私がこの本の中で特に興味を惹かれたのは、「救命救急センターでの精神科医療チーム」の項目だった。以前から興味のある分野だったのだが、この本を読んで、東海大学医学部付属病院は精神科病棟を持たないことを初めて知った。同じ病院内に精神科病棟があるところでも、このようなケースの場合に身体科がメインで管理するのか精神科がメインで管理するのかは問題になるところだと思う。東海大学のような場合、救命救急センターにおいて精神科医の介入を要した患者を、どう対応し、その後どこに入院させてケアしていくのか、そこがよくわかった。とはいえこれは、地域の各病院との連携が普段から密でなければ、とても構築できないシステムなのをひしひしと感じさせられる。大都市圏のように大きな病院がしっかりとあって、周囲に精神科病院やその他の病院がたくさんあるところでは可能だが、そうではない小さな町では非常に難しい問題だろう…。また、精神科とはこれまで全く縁がない状態の児童・青年期の患者、家族への対応は、すでに精神科に通院していて搬送される成人の患者への対応とはまた違った様々な難しい問題があることもおぼろげながらわかった。この分野については、また機会があれば別な本でいろいろと学んでみたい。さらに、患者本人だけではなく、疲弊しきっている家族への対応の大切さもよく理解できた。特に自殺企図の患者の場合、本人のみならず家族へのフォローはとても重要で、しかも慎重さを要するものだということもわかった。

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